橘たかし no 皆の仲間: 2021/07/01

2021-07-25

悔恨!?手のひらPCを買う

又又いつもの悪い癖が出た。

ついポチってしまった。

手のひらPC(CHUWI LarkBox Pro)を買ってしまった。

出典:Yahooショッピング
PCなんて何台持ってんだ。

これで6台目だ。

リビングの32型液晶TVが頭をよぎった。

無線キーボード、無線マウスは未使用がある。

これらを繋げばと気がつけばポチってた。
基本スペック
筐体ミニPCCPU種類Intel Celeron J4115
CPUスコア-CPU周波数1.8-2.5GHz
コア数4コア二次キャッシュ容量 
三次キャッシュ容量
メモリ容量6GB
メモリ最大容量 メモリ種類LPDDR4
全メモリスロット数 空メモリスロット数 
ビデオチップIntel UHD Graphics 600 750MHzビデオ出力 4K60Hz
モニタ
画面サイズ 解像度 
タッチパネル モニタ接続 
ワイド画面 モニタ搭載機能 
ドライブ
ストレージ容量EMMC:128GBHDD回転数 
HDDインターフェイス 光学ドライブ 
ネットワーク
有線LAN×無線LANIEEE802.11a(54Mbps)
IEEE802.11b(11Mbps)
IEEE802.11g(54Mbps)
IEEE802.11n
IEEE802.11ac
2.4G/5G
BluetoothBluetooth 5.1  
チューナー
地上デジタルチューナー BSデジタルチューナー 
110度CSデジタルチューナー BS4Kチューナー 
110度CS4Kチューナー   
ソフト
OSWindows 10 HomeOffice詳細 
その他機能
生体認証 拡張性M.2 SSDドライブ 
I/OポートHDMI
USB-A3.0
35mmオーディオ
USB3.1 Gen1 Type-A/Type-C
マイクロSDカード
電源24W(12V/2A) DC
サイズ等
重量127gサイズ  61×61×43 mm

追ってレビューする。

期待しないでくれ( ノД`)シクシク…

気がつけば新品

新品のPCを買ったのって超久しぶりだ。

2002年のWindows XPを買ったのが最後だから19年ぶりだ。

その間ずっと中古ばっかだった訳だ。

値段が安いのもあった。

2万円しなかった。(PayPayを活用した)

にしては高性能な事も知っていた。

近況報告

PCが届いて3日経ったが、まだ箱からも開けてない。

世はコロナ禍でオリンピックでとカオスの様相とかしている。

ほんと多様性(ダイバシティー)を字で行く世になっている。

当面は上の動画レビューで満足して頂きたい。

(追記 2021.8.9)

2週間以上が経ってしまった。

旅先に連れて行こうと今セットアップを始めた。

例によってバージョンが1909のままだ。

普通にWindows Updateしたが失敗した。

最新(21H1)のクリエーションメディア作成からやり直しだ。

クリーンインストールはいつも通り終わった。

デバイスマネジャーを開くとドライバが当たってないデバイスが結構目立つ。

CHUWIのサイトを覗くとドライバの類のサイトが一切ない。

その代りフォーラムが開設されている。

すべて英文だが有志が公開したドライバ類をダウンロードする。

一つづつドライバ更新をしたが全て当てられない。

サウンドドライバは当たっているのに認識しない。

もしかしてハードエラーか早速Yahooショップへ問い合わせる。

Yahooからもさじを投げられメーカーに問い合わせてる。

(追記 2021.8.20)

メーカーからの返事(英文)は買って1カ月以内ならYahooショップの返品・交換制度を利用しろだった。

またYahooショップにメーカーがそう言ってたと伝えると在庫がないから返品(返金)に応じるそうだ。

だから又クリーンインストールしてユーザー登録してない状態にしてある。

(追記 2021.8.28)

PCを受け取りに午前中来ると言ってた佐川急便が夕方来た。

3日ほどしてYahooショップへPCが戻った。

直ぐにキャンセルの扱いになった。(メールもきた)

別のPCを買い直そうとも思ったが品薄状態だ。

当分様子見だ。

(余談)モバイルモニタ(JN-MD-IPS1010HDR)に繋げてみた

旅先に、この子を連れてきた。

ホテルの液晶TVのHDMI端子が壁との幅が狭くて繋げられない。

出典:ヨドバシカメラ

仕方ないのでモバイルモニタを衝動的に買った。

基本スペック
モニタサイズ10.1型(インチ)モニタタイプワイド
モニタ形状平面型画面種類液晶
スリムベゼル アスペクト比16:10
表面処理グレア(光沢)パネル種類IPS
解像度1920x1200HDR方式HDR10
Display HDR 表示色16.7万色
表示領域 色域 
応答速度30msコントラスト比800:1
拡張コントラスト比 輝度350 cd/m2
視野角(上下/左右)170/170画素ピッチ0.112mm
水平走査周波数 リフレッシュレート(垂直走査周波数) 
最大消費電力6 WLEDバックライトWLED
フリッカーフリー1型(インチ)あたりの価格\1,559
詳細機能
入力端子miniHDMIx1
USB Type-Cx1
スピーカー搭載
音声出力端子 USB HUB 
HDCP2.2 HDCP
リモコン カラーマネジメント機能 
PIP PBP 
VESAマウント MHL対応 
ゲーミングモニター モバイルディスプレイ
USB PDメディアプレーヤ機能 
3D対応 ブルーライト軽減
調整機能
ピボット機能(画面回転)  スイーベル機能(水平回転) 
チルト機能(垂直角度調節) 高さ調節機能 
同期技術
G-SYNC Free Sync 
Adaptive-Sync   
付属品
ACアダプタType-C(専用) mini HDMIケーブル 〇
USBケーブルType-C カバー 専用
サイズ・重量
幅x高さx奥行き235x159x8.5 mm重量0.26 kg

USB PDを試したかったが上手くいってない。

また追記する。


2021-07-16

第2回 これからの資産形成はどうあるべきか

プロローグ

第1回から7年経っての第2回を投稿します。

かなり時が経ってしまいました。

今回のテーマは「不労所得」です。

人は働かずして幾らお金があれば生きていけるのでしょうか。

ちょっと不謹慎なテーマですが真面目に話します。

大金を手にできたかもしれない話

今米国の株式市場が活況です。

ニューヨーク株式相場は過去最高値を更新し続けています。

出典:楽天証券

私は過去、米国株に投資した経験があります。

2009年7月にMicrosoft株を1株23ドル50セントで10株保有していました。

2021年7月現在Microsoft株は1株280ドル50セントです。

11年間に12倍に値上がりしています。

280.5 - 23.5 × 10 = 2,570 (US$)

今の為替レートで日本円に換算すると次の通りです。

2,570 × 109.8 = 282,186 (円)

11年前はかなり円高でしたので2万円とせこい額じゃなく200万円くらいドーンと投資していれば3,000万円以上にはなったはずです。

体の力が抜けます。(腰砕け)

でも私に才覚がなかっただけです。

翌月には僅か20セント値上がりしただけで売ってしまっています。

手数料の方が高くて米国株より日本株に投資した方がましくらいにしか思っていません。

今の株式市場のトレンドを軽く解説

今の株式市場のトレンドを簡単に解説します。

今の東京の株式は完ぺきにニュートラルです。

つまり上昇基調でも下降基調でもありません。

つまり売りも買いも手掛けずらい状況です。

理由は2つあります。

1つが上昇基調になる判断材料ですがコロナ禍で政府支出が著しく増えています。

つまり近々には金融引締めしない基調が続きます。

つまり金利は低いままで株式市場に政府支出で溢れた金が潤沢に入ってきます。

2つ目が下降基調になる判断材料ですが、これも新型コロナの関係でこれ以上コロナ禍が続けば、どうしても景気後退は避けられません。

したがって今後企業業績の落ち込みで株式市場も弱気になります。

その両方の思惑が入り乱れた今状態です。

こいったトレンドでの投資の仕方の王道はテーマ株を手掛けることです。

テーマ株とはトレンドに関係なく、その企業なり業種に限った情報を手掛かりにした株に投資する方法です。

しかし個々の案件を個人レベルで調べ上げるのはかなり難しいので一般には、こういったトレンドでは一旦お休みするのが常道です。

老後2000万円問題

過去に年金だけでは資産が不十分で、それとは別に2,000万円の預貯金がないと老後を安心して暮らせないと財務省が試算を公表した事がありました。

ですので3,000万円が庶民に如何に大金かが分かります。

では実際に不労所得は幾らあればよいのでしょうか。

毎日ワンコイン生活

普通にサラリーマンをして35年間働いて65歳から年金生活したとします。

ざっくりした計算だと1日500円を食費にあてると終身生活できそうです。

現役時代の昼食代をワンコインで済ませた方には溜息がでる話です。

しかし、これが現実です。

ただし、これには条件があります。

住居は必ず持ち家が必要です。

しかも現役時代にローンの返済を済ませることが条件です。

老後も賃貸住宅に住む場合、地方の住宅(家賃3万5千円以下)でないと無理です。

最近TVで人気の「ポツンと1軒家」とか観ると結構大きな藁葺き屋根の家に住んでいます。

そうした生活も良しとお思いの方にはお勧めです。

1日500円の食費は結構大変です。

でも工夫次第では不可能ではありません。

エピローグ

本編ではお金の話ばかりして気分を害された方も、いらっしゃったと思います。

ここから、もっと気分を害する話をします。

実は自分の横にいくら札束を積み重ねても隣人の脇にも札束が積みあがってないといけないとお気づきだったでしょうか。

たとえば仮に私の脇に札束が積みあがったとします。

私はおもむろに、その札束を鷲掴みにして家を飛び出します。

さてフランス料理フォアクラを食べようと商店街に向かいます。

でも、そんな店一軒もありません。(昔は駅前にフランスの田舎料理を扱う店が1軒あった)

銀座、六本木、赤坂あたりに行かないと、ありつけないのでしょう。

そんな食材を東京の片隅で扱っても誰も客が来ないのでやってません。

つまり豊かさとは私一人では享受出来ないのです。

隣人も同様に豊かになって、はじめて享受出来るのです。

一般に自分だけ金持ちになれば何でも独り占め出来ると勘違いしています。

逆です。

隣人も金持ちにならないと本当の豊かさは訪れないのです。

つまり今回お話した行は全く無駄だったかもしれません。

ご愁傷様でした。

鱶鰭ラーメン

パチンコ店を経営する男が脱税で浮いた金で近所の中華料理店「火車飯店」で、お昼に鱶鰭ラーメンを食べるのが日課だ。

この日も、いつものように、その店にやって来たが鍵がかかって人気がない。

「ちぇ、ここもコロナで閉じやがった。」

仕方なく男は隣の牛丼屋の自動ドアをくぐった。

ここも明日閉店することを男は知らない。

回転寿司

地球温暖化による魚の異常発生で御寿司が一皿10円

20皿食べても牛丼より安い

これが未来が掲げるイノベーションか

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第1回 これからの資産形成はどうあるべきか 

2021-07-13

第6回 ブラック企業とは私の就労体験から言える事

はじめに

今回は「働くとは」をテーマにお話します。

「働く」を他の言葉に置き換えると、さまざまな表現があります。

労働、仕事、職業、就労etc.

これらの言葉に明確な区別はなく、たとえば相手の仕事をたずねる時は

「ご職業は何ですか。」

と言ったりします。

そして兎角このテーマを持ち出すとありがちなのが人生において価値あるものといった精神的な側面を語りがちです。

しかし、ここではもっと即物的なことからお話します。

それは納税義務です。

(追記 2021.7.13)

脱税

日本に住んでいて納税を逃れることは可能でしょうか。

ふと思い浮かぶのが自給自足生活です。

でも耕す土地が自分のものなら固定資産税が課せられます。

小作ならどうでしょう。

地主に小作料を必ず現金で払わなければいけません。

なぜなら地主に固定資産税が課されるからです。

小作人も作物を売って現金収入を得なければいけません。

得た現金が基礎控除額を超えれば所得税が課せられます。

なお給与所得者以外の人(主に個人事業主)は金額いかんを問わず毎年確定申告が必要です。

また農作業の合間の一服の煙草にはタバコ税が課せられます。

さらに夕飯の晩酌には酒税が課せられます。

なお無届で煙草や酒を造ると処罰されます。

日本では近代(江戸時代も含め)において国民は皆納税義務を負います。

納税はすべて貨幣(江戸時代では米)で行います。

したがって人は貨幣を持ち合わせてないと納税する事が出来ません。

だから「働く」のです。

現金収入を得るためです。

もちろん配当金、譲渡益、年金からも納税します。

一見働いて得たお金でない(不労所得)ととられがちです。

しかし配当金、譲渡益は他の人が働いて得たお金から支払われます。

また年金も自分が働いて得たお金の一部を保険料として納めています。

したがってタックス・ヘイヴンへ住まないがぎり働かなくてはいけません。

(追記 2021.7.13)

タックス・ヘイヴンでも条件があります。

納税義務を免除する代わり国有銀行へ一定額以上を預金するとか国が提供する不動産を購入するとかです。

では納税を廃止すれば働かなくて済むのでしょうか。

それにも問題があります。

貨幣とは

これから話す内容は解り易くするため極力単純化します。

まず日本が誕生した時に時を戻します。

なお史実とは全く関連はありません。

最初に政府は国民に納税を課すためお金を給付します。

(追記 2021.7.14)

ここの個所が日常から導き出される常識では理解に苦しむところです。

専門的には信用創造と呼びます。

建国時、市中に貨幣が全く存在しない状態から必ず始まります。

だから政府は、これからこの貨幣を使えと配るしかないのです。

しかし歴史上こんな事はめったにおきません。

建国は、だいたい建国前にあった国を滅ぼしてするからです。

したがって国民は旧貨幣は持っています。

現実的には旧貨幣を新貨幣に交換する形で行われます。

無償の理由は国民を信頼しているからです。

つまり将来に渡って必ず税金として返ってくると期待してるからです。

去年の今頃給付された10万円と同じ理屈です。

これだけのお金だと国民は納める税金が足りなくなるのでお金を稼がなければなりません。

(追記 2021.7.14)

貨幣経済以前は食べ物などは自分たちで耕作したり他の人が作った物と交換したりして調達していました。

現代は農民よりサラリーマンが大多数なので貨幣がないと食べ物を調達できない社会になってしまっているだけです。

現代でも家庭菜園をやると、なんだか現金を使わなくても日々の暮らしが、なんとなくおくれてしまうのは、そのためです。

そこで近くの山に行き木の実や茸を採って集落で売ります。

珍しい木の実や美味しい茸を売ってた人は、どんどんお金が貯まります。

一方珍しくない木の実や不味い茸を売ってた人はお金が貯まりません。

しかし納税はしなくてはならず、とうとうお金が底をつきそうになります。

仕方ないので政府は、またお金を給付します。

そして、どんどん市中のお金が膨れ上がってきます。

お金が貯まり続けている人と一向に貯まらない人の不均衡が徐々に増していきます。

とうとう、お金持ちは貧乏人に自分の代わりに木の実や茸を売らせたりします。

代わってもらった間の時間に値するお金を貧乏人に与えたりします。

しかし、その額が多いだの少ないだの、もめたりします。

そこで政府は、いっぱい儲けた人には多めに税を課します。

(追記 2021.7.15)

干ばつで木の実や茸が沢山採れなかった年は減税します。

国民の負担を減らすためです。

つまり不均衡を是正しようとします。

よって税を廃止すると、もめごとが一向に治まりません。

(追記 2021.7.25)

国が納税義務を課すことで、もめごとが発生したとも解せます。

しかし、そもそも納税義務を課さない国など存在するのでしょうか。(タックス・ヘイヴンは、ここでは議論しません)

一般に言われる事で公共インフラを国は整備しないといけません。

分かりやすい例だと道路や橋、ダムといったインフラ(社会基盤)です。

そしたインフラに税金が使われるといった戯言を言いたいわけではありません。

その財源は貨幣を国が発行して賄えば良いのですが、そこに携わった国民に代金が支払われます。(食物でも良いのでしょうが普通、国は耕作しない)

すると税を課さないとインフラ整備に駆り出された国民は増々金持ちになります。

やはり納税は必要です。

治安が悪くなるのです。

国を保つために治安を維持することは一番重要です。

つまり貨幣は国の維持に大切な役目をします。

現代に照らしてみて

さて時を現代に戻します。

現代の政府が躍起になっているのが財政均衡です。

つまり納税された金額だけしか支出しないことが良いことだという考えです。

しかし、これは先ほどの話からお分かりのように誤りです。

現代の日本国民の多くは所得が伸び悩み貧しい思いをしています。

一方一部の国民には富が集中しています。

これらは現代の政府が誤った財政を行っているため起こっています。

一刻も早く正しい貨幣観に基づいた政策を行って頂きたいものです。

おわりに

ある会社の社長が新年の挨拶で

「諸君が我が社で働くのは納税のためだよ。」

なんて、みっともなくて口が裂けても言えません。

だから、もっともらしい理屈を述べるのです。

そして、その理屈を鵜呑みにした社員が出世して社長になったりします。

すると日本国中、そうした社長だらけになっているのが現代です。

「時を戻そう。」は一昨年の流行語らしいです。

この言葉流行で終わらせたくないです。

早く誰か時を戻して欲しいです。

付記(多様性とは)

今回は現代貨幣理論(MMT)に基づきお話ししました。

緊縮財政論者とMMT論者どちらに軍配が上がるのでしょうか。

これは見方を変えると多様性(ダイバシティー)の賜物とも言えます。

これまでの価値観を超えた双方の存在を認め共に生きるといった意味です。

また理想主義をやめリアリストになれと示唆しているのでしょうか。

さらに多様性とは、ある事実を相対的に捉えた考え方です。(ポストモダン)

そこには双方の言い分を聞き入れ妥協点を見出すといった民主制は成り立ちません。

これは近代の終焉を意味すると解する方もいます。

精神を重んじた中世を捨て、もっと物質に目を向けていった近代から人類は何処に向かうのでしょうか。

それは何処か又の機会にお話します。(つづく)

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第5回 ブラック企業とは私の就労体験から言える事


2021-07-02

第5回 ブラック企業とは私の就労体験から言える事

まえがき

今回は組織論について論じたいと思ふ。

組織論の中でもマックス・ウェーバーが提唱した官僚制について論ずる。

解り易く平易な文で論ずるつもりだ。

電車と会社は似て非なるもの

満員電車で乗客の体重を一手に自分だけで支えていると思った事はないだろうか。

試しに支えていた自分の足を少し緩めると一揆に倒れこみそうになり本当だったんだと確信する。
電車は会社の組織を例えるのに都合が良い。

運転手が経営陣で車掌が監査役といったところだろう。

そして乗客が社員だ。

経営陣は運転手が決められた目的地に向かって電車を運転しているようなものだ。

そして監査役は、それを具に監視している車掌のようなもので異常に気づくと経営陣に知らせる。

「もっと速度を落とせ。」とか。

乗客は自分の目的地に向かって乗車してる。

目的地に着いたら下車するが、これはさしずめ社員でいうと定年退職を意味する。

だから各々年齢によって下車する駅が変わる。

たまに上りと下りを間違えて乗った乗客は、ハッと気づいて最寄りの駅で直ぐ降りる。

これは会社でいうと

「こんなはずではなかった。」

と気づき中途退職する人を指す。

その数が多ければ多いほどブラック企業というのだろう。

先ほどの満員電車の状態は会社でいうとなんだろう。

各々が身勝手な行動をとると車中が非常に不快な場所になる様に上手く機能してない職場をさす。

席に座った客はオフィスワークで立ってる客はハードワークといったところだ。

座った客は隣との間をきちんと守り各々のシートで回りに迷惑をかけない範囲で自由に新聞を読んだり音楽を聴いたりする。(今はマスク着用も必須だろう)

それが守れない客がいるとトラブルの元になる。

最悪、次の駅でその客だけ残し一斉に降りてしまうかもしれない。

そして乗客のいない路線は赤字となり、いずれ廃線になってしまう。

これは会社でいう倒産を意味する。

倒産する前に政府が介入し第三セクターが代行するあたり会社の国有化にそっくりだ。

車内でのマナーは会社の官僚制そのものだ。

各自決められた裁量の範囲で仕事をする。

俺が代わりに運転したいから交代しろと言い出す乗客はいない。

それを思ってたとしても今ではない。

運転する技量を持っていると認められた人しかできない。

会社もそうで周りからそう評価されないと経営陣には加われない。

では車内マナーに当たる官僚制についてじっくり見ていこう。

次の指示をしない女

いつも行く事務所で行きたくない事務所がひとつだけある。

僕はいろんな事務所を掛け持ちしてて日々行く事務所が変わる。

僕は、その事務所と関係ない別会社の者だ。

その事務所で1日働けば自分の会社で1日働いたことになり給与が支払われる。

その事務所の会社は毎月うちの会社から委託料を請求される。(その差額が利益)

今日は、その事務所に行く日だ。

朝、通用口から一般の社員に混じって入る。

他の社員と同じセキュリティカードを渡されているからだ。

このカードを渡されたのは、つい最近だ。

それまでは正面口からインターフォンで中にいる社員を呼び出しドアを開けてもらっていた。

ちょっと早めに事務所に着いた時は困った。

まだ誰も社員が出勤してないからだ。

幾度かこんな事が繰り返えされたのち、ある社員がドアを開け際に僕に言った。

「今度から1人で勝手に入ってきてもらえます?」

その職場には僕専用のデスクはない。

その日お休みしてそうな社員のデスクに座って待つ。(予想が外れて席を移ることも)

何時ものように、ある社員が僕を見つけて近寄ってくる。

「おはようございます、この伝票処理をお願いします。」

僕は、その指示のもと机のPCを開き仕事を始める。

小1時間もしたら、この仕事は終わる。

遠目に、その女の席を見る。

席に居なかったり電話してたら自分の席で待つ。

頃合いを見計らって女に近づく。

「すいません、作業終わりました。」

女は伝票を受け取りながら軽く会釈する。

その後4-5秒沈黙が続く。

僕は我慢しきれず尋ねる。

「他にお手伝いすることはありますか?」

「大丈夫です。」

ドキュメント大好き男

前の会社の話だ。

新たなシステム案件で新人2人にプログラミングを頼んだ。

10本位だったと思う。

それが予定通り進んでいるか進捗管理を僕と同期の男が担当した。

しばらくして彼は自分ひとりでは管理が大変なので誰か補助して欲しいと泣きついてきた。

そこで僕が補助を買って出た。

席が後ろだったので早速彼のもとに行き状況を聞いた。

彼はしたり顔で話し始めた。

「えっとプログラミングが終わるごとに、このプログラミング完了報告書を付けてソース(リスト)が私のところにきます。」

「そしてチェックしたのちプログラミング了承通知書を付けてソースを返します。」

「次にプログラムテスト結果報告書を付けてダンプ(リスト)がきます。」

「それをチェックしてプログムテスト了承通知書を付けてダンプを返します。」

「で今度、橘さんにも入ってもらうので(仮)も作りました。」

「え、どういうこと?」

「プログラマーから橘さんはプログラミング完了報告書(仮)を受け取って下さい。」

「今度は橘さんが私にプログラミング完了報告書をあげて下さい。」

「プログラムテストも同様?」

「はい。」

そのやり取りの後、僕は彼に一度も報告書をあげていない。

彼は自分のところに報告書が来ないので、さぞ進捗が遅れているとヤキモキしてただろう。

僕はプログラマー2人に付きっきりで時々自分もプログラミングやテストもやった。

プロジェクトは無事に予定通り終わった。

右裂き男

僕は今までいろんな仕事をしてきた。

精肉会社で働いた事もある。

ある日ひとり黙々と鶏の皮を剥いでいた。

右から左の向きに皮を剥いだが滑って上手く剥げない。

見かねて主任が近寄ってきて僕にアドバイスした。

「橘それじゃー皮は上手く剥げねー。」

「左から右に剥げば、ほら上手くむけるだろ。」

と優しく教えてくれた。

僕はその通り左から右へ剥いでいた。

しばらくすると今度は次長が僕の傍に寄ってきた。

じーっと僕の所作を見つめながら呟いた。

「橘そーじゃねー皮は右から左へ剥ぐんだ。」

「いえ鈴木主任が左から右へ剥げと言うので。」

「おい橘、俺と鈴木とどっちが偉いと思てんだ。」

「長谷川次長です。」

「そーだろ。だったら大人しく俺の言う事を聞け。」

次長は得意げに僕のそばを立ち去った。

僕は次長が立ち去ったあと鶏の頭と尻尾を逆にして右から左に向かって皮を剥いだ。

作業指示報告書

また僕が嫌いな事務所の話だ。

「次の指示をしない女」と題して書いた。

これを読んで、こう思ったのではないか。

「だったら、ずっとブラブラして定時になったら、さっさと帰ればいいのに。」

実は、それが出来ないからくりがある。

作業指示書の存在だ。

作業指示書と表題がなってるが僕は全く空欄の、この用紙を複数枚持っている。

枚数が少なくなると勝手にコピーする。

伝票処理など作業するたびに何時から何時までしたか、この用紙の空欄に僕が埋めていく。

そして最後に依頼主の印をもらい総務部へ出して退社する。

それなら作業報告書だろと言いたくなる。

してもない作業で空欄を埋めるくらいの悪知恵は僕にもある。

だが印を偽るまで僕は悪ではない。

だから何とか、この用紙の空欄を埋めようと僕は常に平身低頭だ。

ところが8月から規則が変わった。

印は依頼主でなく、その課の長に頂くことになった。(いつも席にいるとは限らないのに)

その課長さん日付の入った印を使う。

印をつく前ご丁寧にダイヤルを回して今日の日付に合わせていた。

辛い。

あとがき

近代資本主義が形成される経緯に当時の人々の信仰心が大きな影響を与えているとマックス・ウェーバーは説いた。

一見、経済行為と宗教活動は相容れないものに見えるが、そこに一貫性をウェーバーは見出した。

それが如何に画期的だったか社会学の創始者といわれる所以だ。

そうした背景に生まれたのが厳格な時間管理や金銭の会計管理そして官僚制だ。

そして、こんな格言も生まれた。

・時は金なり

・働かざるもの食うべからず

それらに共通するのが合理性と生産性だ。

あらゆる無駄を排除した行為のもと生まれた利潤を臆することなく将来に投資する。

その事こそ神に選ばれし者のみがなせる事だと経済人は信じたとウェーバーは説いた。

(追記 2021.8.3)

予定説と資本主義

マックス・ヴェーバーは論文「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」の中で「カルヴァン派の予定説が資本主義を発達させた。」と説いた。

救済にあずかれるかどうか全く不明であり現世での善行も意味を持たない。

すると人々は虚無的な思想に陥るほかないように思われる。

現世でどう生きようとも救済される者は予め決まっているというのである。

ならば快楽にふけるというドラスティックな対応をする者もありうるはずだ。

しかし人々は「全能の神に救われるように予め定められた人間は禁欲的に天命を務めて成功する人間のはずである。」という思想を持った。

そして自分こそ救済されるべき選ばれた人間であるという証しを得るために禁欲的に仕事に励もうとした。

すなわち暇を惜しんで少しでも多くの仕事をしようとした。

その結果増えた収入も享楽目的には使わず更なる仕事のために使おうとした。

そして、そのことが結果的に資本主義を発達させたというのである。

しかし宗教的経済行為に富の蓄積が功利的な傾向を持ち込んでいったとウェーバーは洞察した。

そして現代は信仰心が排除され近代的経済秩序のみが残った。

そこには合理性・生産性を追い求める人々の姿のみがある。

ウェーバーは予言した。

「精神のない専門人、心情のない享楽人。

この無のものは、人間性のかつて達した事のない階段にまで登り詰めた、と自惚れるだろう。」と

つまりウェーバーが嘆いたのは崇高な行為が自ら汚し野蛮になる様だ。

各々現代人がもはや自ら律する精神を失った以上欲が至るところで現れる。

それがブラック企業を産むのだ。

今日もいつもの電車に乗って職場へ行き、いつもの電車で帰宅した。

車内は誰も一様にマスクをし無言でスマホの画面を見入っている。

車窓から地平線の夕日を眺めているのは僕だけか。(つづく)

(追記 2021.7.26)

今日バスの車窓から本当に夕日を見た。(そう本当はバスなのだ)

涙がこぼれそうになった。

理屈じゃない。

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